ヤコフ詩集

□ヤコフの詩4
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逃避


現実はいつだって
不条理で退屈で
破壊願望だけが
頭を揺らす

誠実な駆け引きは
他人事の様
理論を重ねる程
分からなくなる

曖昧で抽象な
明日を描く度に
目的を見失い
諦めが影がさす

心臓の音にさえ
耳を塞ぐ真夜中に
狂気を咲かせる
醜い自分を見る

幻想に逃げた先
見慣れない楽園の
居心地の悪さに
死ぬ程吐き気がする
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