ヤコフ詩集

□ヤコフの詩4
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願い


冷えきった鎖
繋ぐ思いは
果てなく紅いのに

逆十字の下
堕ちた日々の
記憶が薄れていく

蛇を身体に飼う
その痛みさえ
受け入れる器が憎い

羽根の無い天使
芋虫に似た姿が
愛しくて優しく潰す

罪を重ね合い
分け合えるから
繰り返し儀式に浸る

乾ききった肌
色の無い悪夢だと
壊すように求めてる

暗い海の匂い
証があればいい
永遠に誓うから

傷跡を辿る
指先で感じる
偽りに誰かを知る

失う為の遊戯
果実を食べながら
放たれる事を願う
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