リリなの小説(短編)
□六道ユーノさん〈冥王指導編〉
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その日ティアナは無限書庫でユーノに執務官の勉強を教わっていた
「これがこうして…」
「なるほどこういう事ですか」
「うん。ティアナは飲み込みが早くて嬉しいよ」
「そんな、ユーノさんの教え方がいいだけですよ…」
ユーノの誉め言葉に謙遜するティアナ
「そんな事ないよ。ちゃんとやってるし」
「あっ……」
ポンとティアナの頭を撫でるユーノ
「えっと……、嫌だった?」
「い、嫌じゃないです……」
ティアナは顔を赤くして俯くがその表情は嬉しげだった
がしかし
「むぅ〜」
物陰からその様子を睨み付けるように見ているなのは
「ふふふ……、明日が楽しみなの……」
黒い笑みを浮かべて無限書庫から立ち去った
「ん?」
「どうかしたんですか?」
「あっ、ううん。なんでもないよ」
不思議そうに見つめるティアナにユーノは首を振って答えた
(まさかね……でも、念の為に保険を掛けておこうかな)