頂き物、捧げ物

□50000hit有難う(稲妻11)
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特別なの!!


指に絡めればサラサラと滑り落ちる、絹みたいな髪の毛。

「見て見て〜、ヒゲ」

長い髪の毛を鼻の下に当てて無邪気に言うマックスに、影野は微笑みで答えた。
最近マックスは、暇さえあれば影野にちょっかいをかけてくる。それはけして嫌なわけではなく、むしろマックスに気にかけて貰えることは嬉しかった。

「仁の髪の毛、ボク好き〜。サラサラ、ふあふあ。食べちゃいたい〜」
「それは…ちょっと困るかな…」

このネコミミの台詞は、どこまで本気でどこまで冗談か分からない。だから、一応拒否しておいた。

「あむ」
「ちょ…松野!?」

のに、マックスは影野の意志を無視して、白い髪の毛を口に入れてしまう。影野は慌ててマックスの手を掴んだ。

「松野、冗談キツいよ」
「んんー…」

素晴らしく近距離でかち合う自然。銀糸の隙間から見えるマックスの目は、とても真剣だった。
ゾクリと背中が粟立つ感覚に、影野は無意識に唾を飲み込む。

「だって、ホントは仁を食べちゃいたいの。仁のこと、髪の毛の先まで好きだから」
「松…野…」

掴んだ手を握り返される力は思いの外強く、まるで肉食獣に捕らえられたような気がした。
猫のふりをして、何て狡猾なのだろう、この獣は。

「仁、たべさせてよ、仁のこと」
「………嫌なんて、言わせてくれないくせに…」
「にゃは、そーなんだけどね。でも、仁にイイヨって言って欲しいの」

吐息すら感じる距離で言われてしまえば、嫌なんて言える筈もなく、影野は一瞬躊躇してから頷いた。

「いいよ…」

GOサインを出した途端、首筋に鈍い痛み。噛み付くみたいにキスをされた。

「仁、だーい好き」
「…アリガト」

キミになら、何をされても許せる気がする。

END

後記:何気に初の試みなんですが、松影。
んむー…わたくし仁くん書くの苦手?なんとも凶暴なマックスと温厚な仁くんになりました。ここまでで一つ目のリク完了〜。
あざっしたー。
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