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□★episodeV…2人の絆
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朝5時…




六本木のCLUBの前ヘベレケで騒いでる若者達の中に、亮の姿があった。

傍らには足元のフラついてる女がしなだれ掛かり、亮に何やら耳打ちしてる様子。




それに気づいたマブダチの一人が、山下を肘で突っつき視線を促す。




2人が見つめる中、暫く考えてた様子の亮がグイッと女の腰を抱いた。




どうやら交渉成立したらしい。亮は右腕に女をぶら下げて明け方の街に歩き出す。




その後ろ姿を黙って見送ってるマブダチが声を潜めた…。




「おい…、亮ちゃんお持ち帰りしちゃったけど、マズいんじゃねーの?」



「いーんじゃね、たまには」




「でも手越と…」




「ああ。だけどこの所全然逢えてないらしいのよ。ほらアイツ映画決まったじゃん。で、何やかや忙しいみたいで」




何故か投げやりな山下はもう気持ちは帰るモードらしい。携帯でタクシーを呼び出していた。




その態度は、まるで亮が誰と何をしようが知ったこっちゃない、とでも言っているように見えるが、祐也に対しても腹に一物あるようにも見える。



優はと言うと『映画』のフレーズと祐也がやっと結びついた様子。




「あ、あれ、ピィより先にハリウッ「うるせえよっ」」




「こえ〜。しかし亮ちゃん達上手くいってねーの?」




「いや、逢えてねーだけ。手越はそんな訳で打ち合わせやらで忙しいし、亮ちゃんも相変わらず忙殺。なのにアイツ趣味はちゃっかり続けてたりするっしょ?今日も愚痴ってたじゃん、フットサル行く時間はあるのに俺と逢う時間は作れへんのかって。手越は亮ちゃんと逢えない時間に練習に行ったりしてんだけどさ。まぁお互い忙しいから…色々溜まってんじゃねーの」




「そうなんだ。まぁ…浮気の一つくらいいいか。てかさ、あれは…仕方ねーよな」




優がポツリと呟くと山下も同意と頷く。





それもそのはず、誰が連れてきたか解らないが、亮が持ち帰った女は面立ちが凄く似ていたのだ。



「「マジ手越に、似てたよな…」」




白む街並みに山下達が見送る2つの影は何時の間にかどこかへ消えて、山下達も個々に家路についた…。


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