TWO
□発熱・過労
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リンは皆に連絡を取り、すぐに来てもらった。
医者志望のレオリオに処置してもらったり、センリツの笛で癒しの念を送ってもらったり、あらゆる手を尽したが一向に熱が下がる気配はない。
「こりゃただの疲労とかじゃねーな」
『……』
リンは片時も離れる事なく看病した。
額の布を換え、汗を拭き、ずっと手を握り続けた。
「おいリン、飯買って来たぜ。昨日から何も食ってねーだろ」
『あ、ありがとう。置いといて』
「あなたずっと寝てないでしょ?ひどい顔色よ」
『平気。眠くならないの』
二人の言葉に返事はするものの、視線はひたすらクラピカの寝顔に向けられていた。
時々、クラピカは声を漏らして苦しそうにうなされた。
その度にリンは意識のないクラピカに声をかける。
『クラピカ…大丈夫だよ。私、ここにいるからね…』
そうやって寝食も忘れ、ずっと傍に居続けて
クラピカが目覚めたのは、丸二日も経った時だった。
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