■オレとお前で歩く道■
□第7話『百花繚乱!!体育祭』
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「何?」
明らかに教室から出て行こうとするラッセルに呼ばれたもんだから、オレは椅子から腰を上げてラッセルの元へ駆け寄った……と、ラッセルは少しばかり面倒臭そうな顔をして
「委員会」
と短く答えた。
「え?委員会?今から昼休みだけど?」
三年になってからラッセルの誘いでクラスの副委員長なんかをやっているオレ。最初はアルと一緒の委員会って事で単純に喜んでいたんだけど、いざやってみるとこれが結構面倒臭い。週に一回は必ずと言っていいほど委員会があるし、月に一回は図書委員の手伝いで図書館の本棚整理はあるし……。
でもそれって全部放課後のはずだろ?何で今日は昼休みに委員会なんかあるんだ?
「今日は体育委員と合同なんだ。体育委員って放課後は部活やってる奴が多いから、いつも昼休みに委員会開いてるそうだ」
「ふーん……」
部活と委員会の両立の為とは言え、せっかくの休みである昼休みに委員会があるなんてちょっと可哀相だな。
「……で、何で体育委員と合同なの?」
「お前なぁ……」
「ん?」
クラス委員と体育委員ってあんまり……っつーか、全然共通点なくない?何で合同委員会なんかやんなきゃいけないんだろ。
「もうすぐ体育祭があるだろ?」
「あ……あー……そっか」
そうだった。二学期って立て続けに学校行事があるんだっけ?夏休み明けたばっかでうっかりすっかり忘れてたよ。
「うー……面倒臭そ……」
「文句言うな。行くぞ」
「はぁ〜い……」
あからさまに行きたくなさそうな顔をするオレを、ラッセルが窘めながら連行して行く。
(体育祭かぁ……)
うちの学校ってやる事派手だからなぁ……。来月の頭にある体育祭と、再来月にある学園祭ってホントお祭り騒ぎ。
そう言えば去年の今頃、クラス委員だったラッセルはどこかしら疲れてるって言うか、窶れた顔をしてたような気もする。
たかが学校行事にどうしてそこまで熱くなるんだって気もするけど、みんなが力を入れれば入れるほど楽しいものになるのは間違いないし、基本的にお祭り好きな我が校の生徒達は、学校行事に全力投球しちゃうんだよな。
それって言うのも学校側の策略なのか、優勝賞品なんかを用意したりするもんだから、生徒もそれに煽られて学校行事は最高に盛り上がる。