■オレとお前で歩く道■
□第３話『恋は大騒ぎ?!』
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「アルフォンスって女子からは格好いいだとか優しいだとかって騒がれてるだろ？」
「うん」
「それと比例して、男の中にもアルフォンスにそういう感情を抱いてる奴も増えてるんだよ」
「えぇっ?!」
驚いてはいるものの、ぶっちゃけるとオレが思いっきりそういう人間なんだけどな。
ラッセルとは仲良くしてるけど、オレはいまだにアルと恋人同士の関係については明かしていない。最初にきっぱり「弟だ」としか言わなかったから、今更「実は恋人でした」とも言えないし。
ラッセルは友達……じゃない。親友として信頼はしてるけど、それでもアルとの関係は明かし辛いものがあった。
前にラッセルが「男には興味ない」って言ってたし。オレのこんな気持ちは理解できないとも思ってるってのもあるし。
「人気の高い男ってのは、同性からも好かれる可能性が高いんだよ。特にアルフォンスって中性的で綺麗な顔立ちしてるだろ？」
「まあ……アルは母さん似だからな」
「憧れの気持ちから恋心に変わるってのも……まあある話だし」
「そうなの？」
「あの人柄だし？」
「確かに……文句のつけようがないよな。アルは」
女子から人気があって性格も良くて、勉強もスポーツもできるアルに、憧れてる男がいないはずはないのかもしれない。妬みとか恨みとかとは無縁なアルだしさ。
でも、それが恋心に変わるのか？恋心を抱くって事は、アルとどうこうなりたいって思ってる訳？
「理解するしないは別として、同じ男にもそういう願望を持つ奴もいるって事。アルフォンスに抱かれたいだとか抱きたいとか」
「だっ、抱きたいっ?!」
「何でそっちだけ突っ込み入れるんだ？」
「え？いや……」
マジかよ……。抱かれたいならわかるけど、抱きたいはわかんねー……。
だってアルってばめちゃくちゃエッチなんだぞ？セックスしてる時なんて凄い雄丸出しなんだぞ？そんなアルを“抱きたい”なんて思う奴がいるなんて信じらんねーよ。
「それで……どういう奴がアルの事そう思ってんの？」
思わず変なところで過剰反応してしまったオレは、ラッセルに突っ込まれて答えに迷い、誤魔化すみたいに話題を変えた。
そうだよ。大体ここは男子校でもないのに、何でそんな願望抱く奴がいるんだよ。
一体どういう奴がそうなのか、オレとしては凄く興味ある。