■オレとお前で歩く道■

□第8話『秋高し 修学旅行は大騒動?!』
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 今の学校に転校してくる前は四年間もアルと離れ離れで会えなかったわけだけど、去年念願だったアルとの再会を果たしたオレは、今じゃ一日たりともアルと離れるのは嫌だ……なんて思ってしまう。
 こんな時、たった一つしか違わないアルとの年齢差を恨めしく思ったりもする。

「こんな景色、都会じゃなかなか見れないもんね」
「うん。そうだね……」

 目の前に広がる絶景に大きく深呼吸するロゼとは違って、オレはどこか沈んだ気持ちになっていた。
 その理由ってのは当然、五日もアルに会えないからなんだけどさ。

「エディーってば正直」

 テラスの手摺に肘をついてぼんやり景色を眺めるオレを、ロゼはにっこり顔で覗き込んでくるなりそう言った。

「え?何が?」

 オレは憂鬱そうにしていた顔を慌てて取り繕おうとして……失敗した。

「アル君に会えないのが寂しいんでしょ?」
「う……」

 ずばりと図星を言い当てられて、オレは何も言い返せなくなってしまう。
 ホント、オレってすげーわかりやすい奴。

「そ……そんな事……」
「嘘ついたって駄目。ちゃんと顔に書いてあるんだから」
「うぅ〜……」

 ロゼは相変わらずくすくす笑いながら、やっぱり何も言い返せないオレの鼻の頭を、指先でちょんと弾いた。
 オレはあっさり観念して

「うん……ちょんと寂しい……」

 と答える。

「ちょっと?凄く……じゃなくて?」
「ちょっと!!」
「はいはい」

 みんなが楽しみにしている修学旅行を、アルに会えないって理由で少し憂鬱に感じてしまうオレって、相当アルの事が好きで好きで仕方ないんだろうな。
 今更再確認する事でもないけど、改めてそう思った。
 でもせっかくみんなで来てる修学旅行なんだから、いつまでもアルに会えないって落ち込んでないで、ロゼ達と過ごす修学旅行を楽しまないと。
 因みに修学旅行のグループは一グループ六人で、男女三人ずつのグループになっていたりする。
 勿論部屋は男女別になっているけど、日中の行動を共にするのが女子ばっかりじゃないのは少し助かった。
 何だけど、オレのグループってのがまた……。
 グループは基本的に仲のいい者同士で集まっていいんだけど、オレとラッセルはクラス委員長と副委員長だから、一緒のグループにした方がいいだろう……みたいな流れになっちゃって……。
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