キリリク

□親友の苦悩
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すごすごと場所を誰にも聞かれぬ宿屋に移し、シンクは事の始まりを口にした。


「ルークがいなくなって2日………前からたまにいなくなる事があったけど、それでもその日の内にちゃんと戻ってきてたんだ。 だけど今回は連絡ひとつもないから……」

「だからって何で俺達トコに来んだよ、」


「別に来たくて来たんじゃないよ、………ルークが出掛ける時に『アッシュ達トコに行ってくるv』って言ったんだ」


その言葉に少しアッシュは眉間のシワを緩める。 そんな彼を見てガイやアニスは正直な奴と、苦笑していた。


「しかしルークはこちらには来ませんでした………つまり、」


「……ルークの身に何かあったのでわ−−−っ!?」


『−−−−−!!』


ナタリアの発言にアッシュとシンクはいてもたってもいられず、勢いよく部屋を出ていった。

「待ちなさい!………まったく、あの二人はああいう所は似てますねぇ……」


「う〜んまぁ、それだけ心配しているんだろ」


「ガイは保護者ながらに今回余裕だねぇ〜、」


「たまには子供の好きにさせるのも、また教育だと思っているからね……」

「モノは言いようだねぇ、単に手に負えないから諦めただけでしょv」


「ハハハ………そう、」


アッシュを除いたメンバーはやれやれといった調子で二人を追いかけた。










「ホントにここにルークがいるんですかぁ?」


アニスのぼやきはもっともだった。

只今アッシュ達メンバーは+シンクと、一見風変わりなパーティーを組んでテオルの森にいた。


 何故この場所にいるのかは小1時間前に遡る。


アッシュとシンクは手掛かりがないまま、街中をただひたすら競り合いながら歩いていると、露店を開くおばさんが2人を呼びとめた。

振り返るアッシュをみると、少し驚いた様に人違いだと謝ってきた。

もちろんアッシュ程見間違われる人などいない、 赤毛の後ろ姿で間違われたとしたら尚更。
アッシュではないとしたらもう考えられる人物は一人だ。




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