キリリク

□雨の日の密会
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パシャパシャとブーツが雨水を弾く音に、濡れながらにも雫を溜める葉、柔らかい土の匂い……全てがルークにとって大好きなモノだった。

その中でも一番好きな理由がある。 そう、それはリセットする前のお話………。






ザァァ……ッ、

あの時も同じように雨が降っていた。旅の途中での足止め、皆にとっては多忙な日々に今回の雨は感謝する程だ。

この時のルークはシンク同様雨が嫌いで、しかもヴァン達の企みを考えるといてもたってもいられない………そんな切羽詰まる彼にジェイドは、息抜きと称し買い物に出させた。


「クソォ………絶対今回良いように丸め込まれたよな、俺……」

買い出しの際、ガイも心配してついて行くと申し出たが、相手の疲労のことを考慮して断った。
なので今ルークは一人で買い物を済ましている。

結構文句を言うルークだが、しっかり息抜きは出来た。
街中を時間をかけて周り、いわれた通りの物を買い揃えた。
十分満喫した所で、そろそろ宿に戻ろうと歩を進めていると………


「おいっ、………」
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