◇小説
□二人の世界
1ページ/9ページ
血は鮮やかに紅くて、鉄の味がするらしい。
でも本当は健康に左右される色合いだし、ましてや、おいしくなんて、ない。
ぽたぽたと重力に捉われ落ちる。それはまるきり僕の心。
体を傷つけるから、僕は生命に寄り添っていることを改めて認識し、生きていたいと暗示をかける。
その意志だけは流されているからじゃないって、自分に言い聞かせながら。
僕はそうして生きていきたい。
→
次へ
[
戻る
]
[
TOPへ
]
[
しおり
]
カスタマイズ
©フォレストページ