◇御題小説

□ゼリービーンズ
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デスクに散らばる輝きは、様々な色をもっている。
赤、青、黄、緑、白。その一つ一つを細かく区分すれば、もっと響きのいい言葉になるだろう。
しかし俺にはそれに単語を与えるセンスがない。
あるとすればコイツだ。

「あのね、これがローズであれがスカイブルー。こっちがアメジストで…んーっと、あっちはねぇ…」

ガラスボックスからばらまいたゼリービーンズを一粒ずつ手に取り、俺に見せるグンマ。
名を与えられた菓子は無邪気に笑うグンマによって、ボックスへ戻されていく。

きらきらと輝く蜂蜜色の長い髪と透けるような碧眼を眺めながら、俺は思う。
俺の従兄弟は美しく純粋な、天使、というものかもしれない、と。
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