◇小説

□七色花火1
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ぎゅっと互いの手を強く握り、人の群れを縫って進む。
グンマを庇いながら歩調を合わせる高松は眉を寄せ、欝陶しげに見物客を睨み付けた。

(まったく、人がゴミのように集まるんですから…)

ならわざわざ来るな!とツッコミたくなるが、愛しいグンマに誘われたとあっては二つ返事で了解しエスコートするしか道はなく。高松は繋がった左手に酔うことで平静を保つ。

二人がいるのは隅田公園。日本の隅田川花火大会といえば夏の風物詩だと言うシンタローに影響を受け、来ることとなった。

高松は四十代らしい落ち着いた紺色の浴衣、グンマはアヒルのアップリケ付きの桃色の浴衣。女ものではあるまいし、よくもそんな色があったものだと高松は鼻血を噴射したが、それは多才なガンマ団。特選部隊Gさんの手作りである。
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