短編
□心のオワシス
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(『勘違い』の続編としてもお楽しみいただける…かも??)
それは奈美がクロに会いに行った日の事だ。
「クーロー!!奈美ちゃんが大好きなクロちゃんにお土産持って会いに来ましたよぉー!…ってアレ?燐しかいないじゃん。つまんないのー」
「っておい!俺だけだっていいじゃねーか!その…クロだけじゃくてさ…俺に会いに来こいよ。俺達ダチだろ?これから学校あるし一緒にいかねぇ…」
すねる燐お構いなしに、しかもいい終わる前に奈美はまた来るねー!と笑顔ででていった。
「………。クロなんてクロなんて…」
その後燐は涙目で少ししょげていたというが、奈美は知る由もない。
―――――――
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「…あっいた!」
クロが居ないものかと少し遠回りしながら学校に向かえば、京都組の子猫丸とクロが戯れていた。子猫丸は猫じゃらしでクロと遊んでいた。その楽しそうな光景に、奈美は釘づけになる。学校が始まってしまうので、一先ずクロは諦め、子猫丸に駆け寄った。
「おはよっ猫さん!」
「ああ奈美おはようございます」
「さっき見てたんだけど、猫じゃらし持参してた?」
「ああこれですか?」
そういって子猫丸はすんなりと鞄からねこじゃらしをだして見せてくれた。話によると、外出中であった猫と則遊べるように常に持ち歩いているとのことだ。それをきいて奈美は目を輝かせた。猫を見つけては追いかけている奈美だが、いつも逃げられてしまうのだ。そのマイねこじゃらしはかなり魅力的だった。
「わっわたしも持ち歩いてみようかな」
「じゃあいいペットショップぼお店紹介しますわー」
「ありがと猫さん!」
「いえいえ猫好き仲間が出来て僕も嬉しいですから」
「私も!それに猫さんとはなんか猫関係無しでも一番身近に感じるんだよね〜。癒されるのもあるけど…身長皆高くてなんか悔しい腹立たしい」
「僕も同感です」
ほんわか(?)共感して語りあう二人に、残り二人の京都組はあきれ半分羨ましさ半分で見つめていたりしていた。
(なんやねんあいつら目の前でいちゃこらと)
(猫さんうらやましいわあ)
猫好きな男の子…寧ろ男の子が私の近くにいないからあったらいいのになあ〜な日常です。