短編
□勘違い
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「燐…私好きなの…」
「「…………はあ!?」」
思い詰めたような奈美に、三拍間を空けて思わず燐と側にいた雪男は声を上げた。
それに逆に驚いたのか奈美は雪男を見つめた。まるでいたの?とでもいうように。
「いっいいいいきなり何なんだよお前!場所とかいろいろ考えろ馬鹿!」
「なっ…だって私にはすごーく大切な事でなりふりなんて構ってなんらいよ!馬鹿!」
真っ赤になってる燐に気づいていないのか、それにと奈美は続けた。
「それに本題に入ってないのになんで驚かれるの?まだ私『好き』しか言ってないのに」
憤慨する奈美に、雪男はアレ?と疑問に思った。
「じゃあ何が本題なんだよ!それが本題じゃねーのかよ!」
「だーかぁーらぁー!!まずは黙って聴きなさい!!」
机を叩いてニッコリとすれば燐は素直におうと答えた。雪男も頷いたので言い直すことにした。
「だからね?燐。
私好きなの。好きで好きでたまらない。一緒にいるだけで癒されるし、ずっと抱き着いていたいくらいに好きなの私……」
燐の手をとって真っすぐ言えばみるみると真っ赤になっていく。口をぱくぱくと開き、声も出てない動揺っぷりだ。だが、奈美はあまりに真剣すぎてその辺かにもたいして気にしていない。
そんな中雪男はどうも何か違う気がすると傍観してることにしていた。いくら従兄弟とはいえ男に向かってそんな猛烈な事言わないような性格なのに…と考えたのだ。
「だからね?燐」
「おっおう」
「毎日とは言えないけど此処の部屋に……会に来てもいいかなぁ?………ニャンコに」
「そんなの当然だ………ろぉ!???」
「ヤッター!燐ありがと!クロおいで!」
ニャー(わーい奈美ー)
え?え?ナニソレと混乱する燐にもう離れないと喜ぶ奈美。そしてやっぱりとかいいながらもホッと胸を撫で下ろす雪男がいた。
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なんとなく思い付いたのでup(笑)