Bbs
05/16(Wed) 00:14
「ここは……どこだ?」
暗闇の中、頭の痛みを憶えながら少年は目を覚ました。
立ち上がろうにも手と足は鎖につながれ動けない。
「な……なにが起きてるんだ……」
『目覚めたか……』
「だ、誰だ!!」
視界の利かない暗闇の中、前方辺りから響いてくる声に少年は怯える。
『安心しな。俺も突然ここに連れてこられた。……家に帰ってる途中に後ろから頭を殴られてな』
ハッ、と自分の頭を手で触る少年。
血が固まってかさぶたになっていた。
「……ここがどこだか、わかりますか?」
『詳しくはわからんが、俺たちはどうやらネットの海を漂うBBSに閉じ込められたみたいだ。……お前さんが寝てる間も助けを呼んでみたんだが、長いこと放ったらかされているみたいでな、……レスが返ってこない』
「そんな! だったら僕たちはどうなるんだ!」
『諦めるしかないみたいだな。ここはもう終わったBBSなんだ。……いくら待ってもカキコの一つも現れやしないさ』
「…………違う、まだ手はある」
『そんなものないさ。見ての通り、俺も鎖でこのホムペにつながれている。もがいてみたが、いたずらに疲れがたまるだけでビクともしねぇ』
「そうじゃない。カキコだ……。新しいカキコが現れるかもしれないんだ!」
『ふざけるな! こんなホムペにカキコする馬鹿なんて存在しやしねぇ! 再開の見込みも無い活動休止バンドのホムペだぞ! 地道に日記を更新している暇人もいるが、そいつもこのBBSの存在は忘れ去ってやがる!』
「違う…………。感じるんだ。………このBBSに………」
『…………?』
「新しい波がくる。……今までに無い、デカイのが」
『……お前、なに者だ? …………おい! 聞いてるのか?』
少年は再び気を失ってしまった。
『チッ……、もう少し。待ってみるか』
果たして、この二人を救ってくれるカキコ、またはレスが現れるのか?
現れるのか?
現れるのかな〜?
誰かカキコしろぉぉおぉおおおおおおお!
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