サラバ俺の日常よ!(長編)
□わ、One more please?
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拝啓
愛しの史郎並びにその他家族の皆様、お元気ですか。此方では、桜が見頃を迎えています。そちらではどうでしょうか。俺の予想通りであれば、多分9割方の確率で落葉している事でしょう。(遠い目)
さて、史郎、お前の為に買った食料、どうも渡せそうにありません。期限が切れる前には帰りたいです。本当なら今すぐにでもお前に会いに行きたんだけどね。
どうやら俺、地図に載って無さそうな場所に居るようです。と言っても、名も無き無人島とか、未開の地とかじゃなくて、この世に存在する筈の無い場所の事です。予め言っておくけど、頭の具合は大丈夫だからな?
別に家出とか、誘拐とか、人知れず土に還ったとか、東京湾に沈んでるとかじゃ無いので、先走った行動に決して出ないでくださいね!
特に姉上様! 通りがかりの人ひっ捕まえて、恐喝紛いの聞き込みをしたり、俺の友人を殺……、いや "天国のお爺さんお婆さん方に会いに行こう!" 計画を実行するのはどうぞお止めくださいお願いします!
あれ? 何か文脈が乱れてきたような、書いてて虚しくなってきたような……文字が霞んで見えないや。
長くなりましたが、俺の近況はこんな感じです。
くどい様ですが、俺が居ない間に御影石に名を刻んだり、駅前でビラ配りしたり何ぞしないように!
史郎の事、本当頼みます……(これ一番大事!)
敬具
柳瀬 梁より
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