小説

□つまらないから恋でもしようか
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本当に、無い
男に告白されるなんて

「気持ち悪い」
「そんな率直な」

素直に答えて何が悪い
多分、これが普通の反応

「…何故我なのだ」

そう、何故
わざわざ自分でなくとも良かったのではないか

「好きになるのに理由は必要ないっしょ」

好き
自分にはわからない
恋をしたことがないから
しようとも思わない
そんな感情必要ないとさえ思っている

「ねぇ俺様と、初めての恋してみない?」
「…却下」

危うく笑顔に流されるところだった

風の生温さが、肌を撫でる度に気持ちが悪くなる

でも何故か、その場から逃れようという選択肢は存在しなかった

「大丈夫」
「…何がだ」
「絶対俺様のこと好きになるから」

その自信は何処から湧いたのだ、とか
自分はソッチ系ではないだとか、色々と思考が短時間で駆け巡った
だけど、特に言葉は出てこなかった

「…………」
「だからさ、好きになってみない?」


その言葉に、一瞬キュンときたなんて言ってやらない



今まで、このつまらない世界から脱する方法を色々と考えてきた
考えて、実行して、その度に無理だと諦めた

ならば今回もその失敗の一回だと考えればどうだろうか
そうすれば、彼も傷付かず、自分も楽しい
なんて名案

別に少しだけキュンときたからとか、決してそういえわけではない



「ねぇ、元就さん?」
「?」

自分の中でやっと上手く言い訳が出来たと思ったら、今度は抱きすくめられた

「…何をする」
「顔が紅くて可愛かったから」

答えになっていない答えに、少しだけ戸惑う
先程まで必死に理由を探していて、気持ち悪いだのほざいていたのに、今では心臓が破ち切れそうになっている自分が気持ち悪い
現金過ぎる

まぁ、とにかく

「好きになってやらんことも、ない」

「え?マジですか?」

そう言った彼の表情は今までに無いくらい輝いていた








もう好きになっているとは口が滑っても言ってやらない
せいぜい我を虜にさせる努力は惜しまぬように











****
アトガキ

なんてgdgdな
もうね、眠かったんですよ
ゆ、許してくらさい…



いつも思うけど、私の文って異様に『、』が多い


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