テニスの王子様

□俺様何様跡部様
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保健室に向かう複数の影。
彼らは騒がしく、楽しげに歩いていた。


「ホントだって!跡部が名無しちゃんをお姫様だっこしてたんだって!俺見ちゃったC〜!!」
「マジ!?なあなあ侑士!何してると思う??」
「そりゃ岳人、アレに決まってるやないか」
「「アレ?」」
「大人の「あ―保健室ですよ―宍戸さん!」
「お、じゃあ行くか―長太郎。」
「はい!ホラ忍足先輩も!」
「待ちぃやまだ途中…」
「歩く18禁って言いふらしますよ?」
「……堪忍や…」
「大人のって、何?」
「わかんないC〜、日吉わかる〜?」
「……知りません」
「樺地は?」
「…………ウス」
「そっか〜」
「なんだろうな?」
「ね〜?」




そして保健室に入る一行。




「あっれ―?」
「いないじゃんジロ―」
「おかC―なぁ〜」


キョロキョロと見回す小さい2人。
そして散らばって無駄に広い保健室内を探す。

「いないですね」
「いないな」

ハイハイコンビはベッドには近付かず、廊下側に移動した。勿論忍足をつれて。

樺地はただ立っているだけで探していない。

小さいコンビはゴミ箱の下やら椅子の下やら見当違いにもほどがある所を探している。



「……。」

日吉はひとり、見るからに怪しいベッドへと向かう。


十数個あるベッドの中、いくつかカーテンで遮られている。



日吉は1番窓際のベッドに目をつけた。
あそこにいる。
そう直感したからだ。










そっと中を覗く。



「…!」



いた。
しかも2人仲良く、幸せそうに寝ている。
これは邪魔してはいけない。





チラ、と他のメンバーを見る。
宍戸さんと鳳の2人と目があった。
2人は無言で頷く。
そして他のメンバーを見て、首を振る。
(動きがピッタリ一緒…)
……まぁようするに、アイツら(特に18禁)には教えるなと言うことか。



きっと宍戸さんと鳳は知っていたんだろう。あとあそこで微動打にしない樺地も。





静かに離れて、「いませんね。帰りましょう」と言った。

「ちぇ―」
「おい侑士!何やってんだ、早く帰るぞ!」
「待ちぃや岳人、まだあの2人の匂いが」
「変態ですね」
「激ダサだな」
「ウス」
「…下剋上」






メンバーで知らないのは3人だけだったりする。






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