丸井ブン太

□届かない
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いくら手を伸ばしても
するりと避けられて

いくら言葉を投げ掛けても
さらりとかわされる




君が私を見ていないことくらいわかってる


それでも
この居心地の良い関係から飛び出す勇気なんてないから


私はただ笑ってるんだ




君が苦しくないように









「ブンブーン、そのおやつくれ」

「誰がやるかよぃ」

「…ブタになるぞ」

「お前がな!」

「え?もうブタだって?お気の毒に」

「うっわムカツク」




こうやってバカをやっているときはただ楽しいんだ

何の隔たりも感じない
居心地がいいんだ

そう
これでいいの
これ以上を望むことはない
望んじゃいけないの



君のため

ううん、ホントはちがう

これは私の防衛反応
私自身が傷つかないための


友達のくくりの私がそれ以上になることなんてないから

だから、


せめて君の傍に居られるように
せめて1番の友達になれるように


「あっ!てめぇ!!」

「ふっふーん。甘いぜブン太ん!」

「のん○んみたいに言うな!」





これからも一緒にバカをやっていくんだ

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