僕の彼女は○○*

□二宮大輝と変彼女
1ページ/1ページ







「さて大輝、パンツ脱いでよこせ」



「はぁ?」



「質問は受け付けていない。さっさとその可愛らしい柄のトランクスをよこせ!」



「な、なんでだよ!!ちょ、おい、脱がすなバカ!!」



「ッチ、さすがに男相手だと手こずるな…」



「おいこら、ちょ、離せって…」



「もう!なんでよ!彼氏ならつべこべ言わずにパンツくらい差し出しなさいよ!」



「だから何でだよ!!は、離せっ…!おい、ちぎれる、だろっ!」



「あーー、逃げられた!」



「ゼェ、ゼェ……おま、なんつー腕力してんだ…」



「だって…だってあたし、明日から2週間くらい出張だから大輝に会えないんだもん!」



「あ?出張?」



「そうだよ!クソ上司が急に決めやがったから!2週間は東京の本社に飛ばされちゃうの!」



「おまえ、聞いてねぇぞそんな話…って、おい待て。それと俺の下着と何の関係があんだよ」



「会えないんだよ!?生の大輝に2週間も会えないんだよ!?そりゃ脱ぎたてのパンツも欲しくなるよ!!」



「ならねぇよ!!!!」



「うわーん!寂しい彼女の可愛らしいおねだりの一つくらい叶えてくれたっていいじゃんかー!」



「(可愛らしいおねだりが何で脱ぎたての下着なんだこの変態女…)」



「ぐすん……じゃあいいよ、百歩譲って洗濯済みのパンツでもいいよ…」



「何も譲ってねぇだろバカか!!」



「えー、大輝わがままだなー」



「パンツから離れろよ!」



「パンツがダメなら使ったお箸でもいいよ」



「もうお前怖ぇよ!!」



「ちぇっ、大輝のケチんぼめ。いいよいいよ、私は東京で一人寂しく過ごしますよーだ」



「………」



「大輝は私が傍に居なくても平気なんだもんねー?」



「………おい、」



「一方私は寂しくて寂しくて、本社のイケメン営業担当とアンアンランデブーしちゃうかもね!ふんっ!」



「…おい、名前!」



「……なによ」



「パンツじゃなくても、毎日電話する」



「………」



「メールもする」



「……ほんとに?」



「ああ」



「……じゃあ許す」



「…ふっ、何だよそれ」



「…大輝、」



「あ?」



「……大好きだよ」



「……俺もだよバーカ」













【二宮大輝と変態彼女】


翌朝、タンスから俺の下着の半数以上が消えていた。
今頃名前のキャリーバッグの中に押し込まれていることだろう。



女の執念って…すげーな…。





[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ