『TRUSTAR』

□序章編
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ちょうど太陽が真上にある昼時。ある1人の青年が太陽に照らされた町の中を歩いていた。
何かを探しているようにも見える彼は、比較的長身で細身だが弱そうに見えないのはそれなりに付いている筋肉がそう見えさせているのだろう。

茶色い髪を振り乱し、必死に何かを探すあまり、気付かずにズレていた眼鏡を押し上げる。そして、1つ軽くため息を付いて「あかん、おらんわ」と言ってしゃがみ込んだ。独り言にも思われたが、見れば彼の背後には、しゃがみ込んだ青年によく似た青年がいた。唯一違うところと言えば、髪が焦げ茶色なのと眼鏡をかけていないところだろう。
学校帰りなのか2人とも学生服だった。


「これだけ探してもおらんかぁ」

やはり何かを探しているようだ。後から来た青年は、しゃがみ込んだ青年の隣まで行き、空を見上げた。


「この世界は広いからな。探すのも一苦労だ」

「よー言うわ」

彼らが何かを探しているということはわかったが、他にもわかりそうなことがあった。
それは、“この世界の者ではない”あるいは“人間ではない”ということ。
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