BASARA 佐幸佐 SS

□一緒なら【レッスン4】
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「で、できないって!!」

裸の旦那が、俺の両腕を握って、俺の体を揺さぶった。

「いい加減にしろ!佐助!」

ああ、あの頃は可愛かったな…なんて、走馬灯のように旦那の幼い頃の姿が浮かぶ。
俺は死ぬのか…。

すっかり成長した旦那は、一糸纏わぬ姿で、男らしく、俺の前で胡坐を組む。腕を組み、ご立腹だ。
はあ…。
なんでこんなことに…。



「某は最近呆けているらしい」

旦那の布団を敷いてやっていると、真面目な顔で旦那が言った。

「…そなの?」

正座までして俺を見上げてる。

「佐助のことばかり考えているからだと思う」

布団ごと前のめりになりそうになった。
「…そ、そなの?」

「そうだ」

素直に頷かれては、茶化すのも難しい。

「そ、そか。感激だなあ…」

りりしい眉がきりりと上がって俺を睨んだ。


「佐助!布団を敷き終えたら、裸になって、そこに横になれ!」

え、えええええーー!!

言うなり、自らの着物を、ばっさばっさと脱ぎ去った。下帯を外すときだけ、思わず目を伏せてしまった…。

「佐助も脱げ!」

「い、いいよ…俺…」

「命令だ。脱げ!」

「いやだよ」

「脱げ!」

目が怖い…。

「ひ、一つ聞きますけど!」

どうにか声を振り絞る。

「何すんの?!」

「某の本能がそうしろと言っているのだ!」


本能!?のばかぁぁぁ!!
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