BASARA 佐幸佐 SS
□これしか。
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「お願いします!旦那!」
「駄目だ!」
頭を床に擦りつけてお願いしてるのに、旦那はダメだ、しか言わない。
「一生のお願いです。なにとぞ…」
「だーめーだ!」
うう。ちくしょう。
「お慕いしております!愛してるんです!好きなんです!だから…」
だから、お願いです!
この愛に進展をください!!
「そんなことより腹が減った。飯でも作ってこい」
愛より飯ですか?!
「うん、というまで作らない」
ありとあらゆる手を使わせてもらうよ…。
「卑怯だぞ、それは。某を殺す気か?」
俺は愛に飢えて死にそうなんですけど。
じーーっと旦那とにらみ合い。
はぁ、と旦那の方が目をそらし溜息をついた。
「わかった。なんでもいいから飯を持ってこい」
「わかった?!今、わかったって言ったよね!!言ったよね!!言ったよね!!」
「しつこい」
「よっしゃああ!尾頭付きの鯛でも焼いてきまっす!!」
今夜決行!
俺と旦那の愛の光源氏。俺の紫の上!