*BL Original novel・1*

□ボイスん。アタックE
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鏡に映るのは二人。

床に座る宮元さんと、寂しげに立ち尽くす僕。

二人の声だけが、アトリエの中に響いていた。

「あなたには、本当のことが見えてないんですよ」

「黙っていなさい。もうすぐ現れるんだ。私の天使が、また愛の言葉を囁いてくれる…」

「そんなものいません!あなたはバカにされて、あの街を追われた。それでもまだ、わからないのですか?」

「黙れ!街で拾ってやっただけの貴様に何が分かるというのだ。私の邪魔をするな!」

「あなたには何も見えていない……」

少年は涙を流した。狂ってしまった王のために。

――天使を探し、狂う王。人心は離れていく。少年は…男に付いて行った。切ない想いを秘めながら……。

――倒れる男。何か言いかける。

「死なないでください!僕の、僕の声を聞いて下さい!」

――息絶える男。

__少年の声は、泣き声に変わった…。

愛しています。
そう、天使の声が、呟いた…。
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