*学園*

□俺様と一緒
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(生徒会長:杉崎高暁 視点)


荷物をまとめている同室者に慌てた。

「何してんだ?お前…」

「今年は別の部屋になろう。暁」

軽く目眩が。

「お前!俺が恥も外聞も捨てて部屋交換に走ったの見てただろうが!」

十以(とおい)は涼しげな顔で、涼しげに微笑む。

「別れよう、俺達」

十以を睨みつけたまま、理解できない言葉に時間が止まった。

「じゃあね」

とか、軽く手を振る十以を言葉もなく見送った。

ぽつんと…。

世界にただ一人ぽつんと残された。

俺……。

なんかしたか?




いや、しました!
いっぱいしました!
昨日押し倒しました!
初Hゲット…はできませんでした!
あいつ泣いてました!
怒ってました!
ぶたれました!


だって、だって、愛してんだよ?


一方通行?



うっそーーー!



どすりゃいいんだ……。



  *


俺と十以は一年の頃から生徒会役員で一緒になったのをきっかけに、やたらとずっと一緒に居た。
あいつはめちゃくちゃ堅物で。
融通の利かないところもあってさ。
俺のこと、不真面目だ。我儘だ。とか言いながら、ずっと側に居た。
あの綺麗な顔をずーーと近くで見ていたわけですよ?
好きになりもするだろうさ!


俺、今学期はとうとう生徒会長だぜ?

お前がいなくなってどうすりゃいいの?

ねえ!



   *

暗いロビーで独りきり、ぽつんとベンチに座る。
誰にも見られたくない姿だなって時に限って、人は通るもんで。
話しかけられて、

「一人にしてくれ…」

なんて精一杯格好は付けたつもりの言葉は吐いてみたが、そいつの顔は呆れてたな。

まだ俺の同室者は決まってない。

というか…

帰って来て下さい…十以…
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