*BL Original novel・2*

□Where you heart?(playボイスん。)
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「うっ…くっ…」

顔をしかめる僕の首に、宮元さんの手が回った。

「くくっ…。だーから。声出してみろって」

枕元に置いた台本に背中から手を伸ばすから、体の中の繋がりが深くなって、ますます顔をしかめた。

「ほおら…」

とか言って、僕の顔の前に開くページの台詞を薄眼で追う。

『とっとと抜け…』

この台詞なら大丈夫だと思ったら、その後の台詞を宮元さんが楽しげに続けた。

『そんなつれない事言うなよ、暇なんだし時間は有意義に使おう…「おい、マリ、次の台詞やれるか?」

その後の台詞をすでに目で追っていて、やばい、と思ってる僕は、首を捻って、背中の宮元さんに抗議をしようと思ったけど、逆に、背中をぐいっとベッドに押し付けられた。
手を添えられ、腰だけ高く掲げられる姿をとらされる。
滅茶苦茶恥ずかしくって、枕に顔を押し付けた。

「おい!それじゃ聞こえねえだろ?言えんのか?」

言えない…。
押し付けたままの顔を左右に何度か振った。

「マリ…」

背中から耳朶を舐めるように、

「『気持ちよくておかしくなる』…って言ってみ?」

と、やっぱりこれを言わせたかったのか!と言う台詞を低音が囁いた。

「はっ!わかった…。言わせてやる」

「や、やめっ!」

「そういうことはでかい声で言えるくせに、なっ!」

いきなり突き上げられて、喉が仰け反る。
激しい律動が体の中を擦りあげる。

「ああっ!あ、あ…」

押し入る入口にはすでに感覚がなく、体の奥で同じ所ばかりが擦られる感覚だ。
た…堪らない…。

「言うまで…やめねえぞ…」

腰が打ち付けられる音と背中から聞こえる息使いが、今はまだ小さい僕の声をかき消してくれる…。
前に伸ばされた指が反応している僕のそれを握り…扱き始めた。
体の中と外からの刺激で…泣きそうだ。
いっそ望む台詞を言って、楽にしてもらおう…とか…。

「気持ち…い、い…から…、あ、あっ、んっ」

「全然ダメ」

なんで?!

「俺のせいって言われちゃたまんねえしなあ。本気でやりますか、ねえ」

とたんに容赦なく体が揺さぶれはじめた。

「いっ!いやだっ!う、あっ!ああっ!」

「ほーら、良い声が出始めた」

笑いを含んだ声が、真っ白くなっていく頭に響く。
上下に扱かれるそこも我慢が出来なくなってきてる。

「ほら!言わねえと、お前、壊れんぞ」

激しすぎる律動の中で、もうどうしようもない!

「み、みやも、宮元さん!」

「ん?」

「あっ、あ…ああっ!きもちっ、いっ…」

「で?」

恥ずかしさと…達きそうな体…。

体に負けた。

「お、おかしくなるっ!!」

上擦った甲高い声で叫んだ。
自分の声じゃないみたいだ。

「……上出来だ」

ぐっと奥深くに差し込まれ、弾ける前に窮屈気に押し広げられ、苦しさに喘ぎながら……。

僕も同時に達した…。
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