BASARA 佐幸佐 SS
□花を咲かそう
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旦那がしばらく無言になった。
ポクポクと歩く馬の足音で、日はどんどん傾いていく。
旦那の固い鎧の胸に顔をもたれさせて、旦那の顔を下から拝む。
渋い、いい男だ。
ちらっとこっちを見て、一瞬目を細めてくれた。
しかし、困ったねえ。
こんな、笑えない愛の逃避行してる場合じゃないでしょ、二人とも。
だけど、まあ………。
「このまま逃げてもいいかもね…」
は!
こ、声にしてしまった!
恐る恐る旦那の顔をうかがうと、意外にも、目を細めて、やさしい顔をしていた。
「かもな」
冗談だよ、とか、言えなくなるじゃないか。
戦場で、相対して死ぬのかな?
敵じゃなくなった忍びに興味を無くして去るのかな?
それとも…。
どこかで二人、暮らすのかな……。
〜おわつづ〜
(↑おわりだけど、続けたい^^;)
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