*BL Original novel・1*

□ボイスん。アタックE
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蹲り泣き続ける僕。

大きな胸がそっと包んでくれた。

「……何回、あなたは死んじゃうんですか?」
 
僕はしゃくりあげながら声にした。

「稽古の度に。本番の度に」

背中を撫でる大きな手。

僕の中で、少年と僕が混ざり合う。
悲しい想いが溢れ出す。
優しい声が、僕の中から、僕を探し出し、そして伝えた。

「俺は目の前に居るだろう?見てみろよ?目を開けて、見てみろよ」

涙の目を必死にこする。
宮元さんが、目を細めた優しい顔で、僕を見ていた。

僕は両腕で宮元さんに飛びついて、ぎゅっと強く抱いた。

「……マリ、稽古の度に俺にこうやってするのか?俺はかまわないが、舞台じゃお客さんが見ているぞ。……その前にお仲間が見てるんだが……」

収まりつつある胸の嗚咽を手で押さえ、僕は宮元さんの体から離れた。

「……うん……」

パチパチパチッ。

突然の拍手にはじかれて、驚いて顔を上げた。
アトリエの部屋のドアにもたれかかって、高岡さんが立っていた。

ええ!いつから……。

「驚いたなあ。マリがここまでするとは思ってなかったよ!」
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