*BL Original novel・1*

□Nostalgic voice
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プレを含めて週末の三日間。
10万予算で新人一人派遣。
……マネージャーの交通費で足が出ますが…。

電話の後、なぜか!パリッとスーツを着込んだそいつが名刺まで用意して事務所に挨拶に来やがった!
社長に挨拶までしやがった!
というか、そいつも社長だった!
イベント、ゲーム、CGなど幅広くやってるその会社は、低予算の適当なアクターも必要で、養成所を抱えているうちにはもってこいの仕事がありそうで…。

その日は、ちょうど仕事に行くマリにくっついて事務所を逃げ出したが、また今日もマリにくっついてる…。
社長命令だ。
今後の仕事の繋がりを作ってこいとな…。




スタッフと同じTシャツ姿に着替えたマリが、ニコニコとブースで説明を受けていた。

「1日3回のステージでのショーの司会と、もしできればでいいけど、空いた時間にそこで子供と一緒に遊んでくれればいいねえ。ほら!歌のお兄さんがちっちゃい子と遊ぶみたいな感じで」

マリが振り向くので、俺は後ろの方でうんうん頷いて見せた。
どうぞ、こきつかっちゃってください。
日頃の心労の原因はこいつにもあるんですから。せいぜい働いてもらいます。

マリがステージの台本を読むために奥に引っ込んだので、俺は、まだトンカンかなづちの音が響く展示場内をぶらっと回ってくることにした。

「おい、待て。俺も煙草吸いに行く」

余計なお荷物も連れて…。
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