長い小説
□#6 学園祭へ向けて
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『さて…そうゆうわけだが』
放課後、音楽室に全員集まった頃合いを見て話し出す隆治
「いや、何の前フリもなくてわからんから」
『とりあえず前回から話続いてるわけだから察してくれ』
そう、学園祭までわずか3日というところであるが、様々な問題が多々起きている
『現状を整理すると、唯は喉が潰れた。そしてヴォーカルに選出された澪はこのありさま』
「うぅ…ヴォーカルなんて無理だよぅ…」
部屋の隅っこの方で両膝を抱えて座っている澪
負のオーラ満開である
「うおぃ!澪いつの間に!?さっきまでケーキ食ってただろ?」
『初ライブということだけあって、俺含むみんなに不安要素がおそらくあるだろう』
「た…確かに」
「ちょっとまだ不安な気もしますわ…」
俺がそう言うと、唯もムギもうっすらと不安そうな表情を浮かべる
『個人練では限界があるし、合わせてるだけでも改善は難しい…そこでみんなに朗報だ』
「?」
「なんですか?」
『実は、俺のバンドメンバーが桜ヶ丘に向かっているんだ』
「マジで!?」
ほら、みんな食いついてきた
『あぁ、あいつらには各パートごとに練習を手伝ってくれるように頼んでおいたんだ』
「ほんと〜!心強いよ〜!」
さっきまで固かった表情が一気に和らいだ
やっぱり言ってみるもんだな♪
『しかも、残り3日ともスタジオを借りることに成功した!だから心置きなく練習できるってわけだ』
「「「「おおーっ!!」」」」
歓喜の声があがった
いいねみんな素直で♪
「あれ…でも何でみんなこっちにくるの?学校あるのに」
そんなことを聞きますか唯さん?
『ライブやるからって言っただろ』
「「「「ええーっ!?」」」」
『…あれ?言ってなかったっけ?』
「初耳だぞ?」
『そう…まぁそうゆうことです。さて、そろそろ時間だ。さぁ準備して!』
そそくさと準備を終えたみんなは、期待半分、緊張半分の面持ちでスタジオへ向かうのだった