短い小説

□Rain.
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とある日の放課後。

朝から降り続く雨は未だに止む気配を見せずにいた。
それでもここ、音楽室では部活もといティータイムが嗜まれている。

「いや〜、今日も平和だねぇ〜唯」

「平和だね〜、りっちゃん。」

「今日もムギのお茶は美味いな〜」

「お粗末様です〜。」

「そしてこの雨がまた味を出してますなぁ〜」

「うわぁ…オッサン臭い…」

「なっ?!なにを〜!!」

全く愉快な輩である。

「あれ?隆治さんどうしました?」

そんな中ブルーな奴が1人。

『……』

「どーしたんだよ隆治ー!!恋の病かー?」

律が背中をバシバシ叩く。正直痛ぇ。

『……』

「……?具合でも悪いのか?」

澪が心配してくれているようだったが

『……わりぃ。ちょっと席外すわ…』

「えっ?隆治く…ん…。」

ガチャッ……パタン。

普段はまず無いであろう静寂に響くドアの音はやけに大きく聞こえた。

「……隆治くん、今日ずっとあんな感じだったんだけど…どうしちゃったんだろう?」

彼女達の視線は音楽室のドアの方に向けられたままだった。
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