長い小説

□#8 年末年始軽音部大暴れ
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「みんなー!クリスマス会やるぞー♪」

12月も半ばに入った頃のことであった

律は作ったチラシを持って輪の中に入ってきた

「…クリスマス会ってやることになってたの?」

「私も聞いてませんでしたけど…?」

「だって誰にも言ってないもん☆」

「言えよ」

どうやら律は事前に予定を聞かずに決めていたようだ

澪は律からチラシを奪いとった

「おい…24日にムギの家って勝手に決めちゃって大丈夫なのか?」

「24日?あの…その日は都合悪いんだけど…」

「あ、やっぱりダメだった?」

律は申し訳なさそうに言った

するとムギから驚くべき返答が帰ってくる

「うちには常に何かしらの予定がつまっていて、1ヶ月前に予約とらないといけないの…ごめんなさい」

((どんな家!?))

あまりにとんでもない発言に2人は心の中でツッこんだとか



「隆治さんのお家はどうでしょう?」

「そういえばまだ行ったことないよな」

「せっかくだし聞いてみようぜ?」

みんなは隆治を探す

…が見つからない

「あれ〜?いないぜ?」

音楽室をぐるりと見渡すがどこにも隆治の姿はない

すると突然音楽室の扉が開く

『うぅ…寒ぅございまするぅ…』

隆治がようやくやって来た

ってか誰も隆治がいないのに気がつかなかったのか?

「隆治、遅かったな」

『まぁ野暮用でね』

聞くのも野暮そうだ

「隆治は懐も寒いじゃん」

ピシャーン!!

今隆治の中に雷が落ちた

『田井中律…今俺はお前を敵とみなしたぞ…』

そう言って上着を脱ぎ捨てる隆治

「わっ!?ちょっと待て隆治!冗談…」

『もう遅いわ!』

音楽室に律の断末魔が響き渡った



「まあ、上着脱いじゃって。男の子は元気ですねぇ♪」

「隆治、寒いんじゃなかったのか?」
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