短い小説

□軽音部弁当大戦!
2ページ/9ページ

日曜日

俺は近くのとあるスーパーに買い出しにやってきた

ここのスーパーは、安く、新鮮で、品揃えが豊富なので、俺みたいな経済的に不利な状況にいる人は生活の大部分を支えられていると言っても過言ではない

かく言う俺も良く利用している

『って何でスーパーの紹介をしてんだ俺は』

1人芝居もほどほどに店内へと入り、お目当ての物を探しにいく

『そろそろ肉がタイムセールだな』

この店の安売りのタイミングは大体把握している

なんか完全に主婦と化しているな俺



お目当ての物を手に入れ、移動すると

『あれ…唯に憂ちゃん』

「あっ!隆治くん!」

「隆治さん!こんにちは♪」

『こんにちは。今日は唯も一緒だね』

「うん!隆治くんに喜んでもらえるように頑張るよ〜!ふんすっ!」

「お姉ちゃんから話は聞きました♪自分で作るんだーって張り切ってます」

『そっか。なんか色々ととんとん拍子で決まっちゃったけど、頑張ってな』

「うんっ!」

なんて話をしていると

「あっ、隆治先輩に唯先輩!それに憂も!」

『おぉ梓も来てたのか』

「あずにゃんっ!」

てことはまさか

「おわっ!?みんないるじゃん!」

「みんなも来てたのか…」

「あら、皆さん勢揃いですね♪」

律、澪、ムギも合流した

『はは…結局みんな集まったね』

「てゆーか、ムギは食材買いにくる必要あったのか?」

「みんな同じ条件じゃないと不公平じゃない?」

なるほど、ちゃんと考慮してるんだね

さすがはムギと言ったところか?

そう思っていると

「いよいよ明日ですね♪皆さん頑張ってくださいね♪」

『憂ちゃんっ!それを今言っちゃ…』

今のみんなにそんなこと言ったら…

「絶対負けない!」

「私だって!」

「ケリつけてやんぜ!」

「どんとこいですっ!」

「やってやるです!」

やっぱり!!

怖い!また火花散らしてるよ!

でも買い物カゴ持ちながら言い争いってなんか滑稽だな…

『はぁ…全く…』

軽くため息を一つ、騒動を止めに入る

『止めなさい。ここ、店ん中だ。迷惑かかるだろ?』

輪の中心にヌルリと入って説得する

…表現がおかしいよな?ヌルリって

まぁ、説得の甲斐あってみんなは我に帰った

周りを見渡しては顔を赤らめて黙り込んでしまった

『ふふ…みんな気合い入ってるね』

ふてぶてしいようだけど明日が楽しみになってきた
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ