長い小説

□#6 学園祭へ向けて
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歩くこと十数分、軽音部御一行はスタジオに到着した

「ど…どんな人なんだろう」

ただでさえ恥ずかしがりの澪は顔が強張っているのが伺える

『大丈夫だって、みんな俺の自慢のメンバーだから!…一部変態なのは否めないけど…』

「うぇっ!?」

『とりあえず…襲われないようにだけは気をつけて…?』

「なんで疑問形なんだよ!ってか隆治からそんな言葉が聞けるとは思わなかったよ」

…おい

俺は一体どう思われてたんだ?



どこか引っかかるがとりあえず中に入ると、フロント付近にすでに4人の人影が

「あっ、あの人達かな?」

『そうだよ』

どうやら向こうも気づいたようで、こちらに向かってくる

「隆治さん!お久しぶりです!」

『おうみんな、よく来てくれたよ』

「彼女たちが軽音部の?」

『あぁそうだ』

「初めまして、中川陸哉です。以後お見知り置きを♪」

軽く自己紹介を済ませ、微笑む陸哉

「「「「(かっこいい…ようなかわいいような)」」」」

顔を赤らめる軽音部員。しかし、かわいいと思ったことは心の中にしまっておこうと誰もが思ったそうな

「隆治さんから話は聞いています♪紬さんに唯さん、律さんに澪さん♪」

「ええっ!?なんで名前知ってるの!」

「今隆治から聞いたって言ってたろ」

毎度お馴染みの唯の天然ボケが飛び込んでくる

「あはは…そして彼が」

「新田大紀。よろしく♪」

「あっ!髪が赤ーい♪」

遂には触ってもいい?と聞き出す始末

これだけ早く馴染めるのは唯だからなせる業だろう

「早速なんだが…みんなの3サイズ聞いたんだけ…」

『黙れ』

「(ああ…なるほど)」

「(気をつけろってのは)」

「(彼のことですね)」

「♪」

みんな先の隆治の話を理解した様子…1人を除いて



「僕は佐久間雅紘。よろしく♪」

「「「「(なんか…シブい人だなー)」」」」

「いつも隆治君がお世話になってます」

「いえいえ、それほどでも〜」

『…おい』

何故だろう…律に言われると無性にイライラしてくるのは?



「俺は瀧篤矢だ。よろしくな!」

「わぁ…筋肉がすごーい!」

「たくましい腕ですねぇ♪」

篤矢の力強い腕に見惚れてる唯とムギ

「「あのっ!…ぶら下がってもいいですかっ!」」

「へっ?」

「お…おい、お前ら失礼だろっ!」

「いや、構わないけど…ほら♪」

「「わーい♪」」

まさに、日曜日の父親みたいな光景だ

なんかちょっとうらやましい…

「はぁ♪…また1つ夢が叶いました…♪」

『また随分軽い夢だったな…』


こんなノリで簡単に自己紹介も終えて、いよいよ御一行はスタジオへと乗り込んでいく
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