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「すき」

「ピヨ」

「大好き」

「プリ」

「愛してる」

「プピーナ」





いつになったら言ってくれるの?

そりゃ告白したのは私よ

仁王は女癖が悪いって本当なのかな

でもまだ一度も聞いたことないよ
仁王の気持ち



「…別れよっかー」

何だか疲れちゃった

「…………。」

バックを持って立ち上がる

「楽しかった。少しの間だけど…遊びでも嬉しかった…よ」

「待ちんしゃい」「じゃあね!」

涙を隠すように教室を飛び出す。


ばかじゃないの。何泣いてんの私

そもそも仁王がOKしてくれた時点でおかしかったのよ

どうして気が付かなかったのよ




でも溢れる涙は止めようと思えば思うほどぼろぼろと落ちてくる。



「…泣き止め…っ…う…」

「…あれ、…どうしたの?」

静かに響く声

「…え…ゆきむら…くん…?」

「…泣いてるのかい…?」
幸村くんはうちの学校でもかなり有名で。
だからそんな有名人が私に話し掛けるなんて夢にも思わなかったから戸惑う。


「えっあっ違うよ…!っ…目にゴミが…」

「くす、大丈夫。俺以外に誰もいないよ。…何かあったのかい?」

「うっ…」

「キミ…仁王の彼女だよね」

「!…え…?」

幸村くんは私の頭をそっと撫でた

「テニス部仲間だからね。キミは有名。」

「…………もう、違うよ」

「?どうして?」

「さっき…別れてきたから」

「へぇー…意外だなあ…。仁王はキミにゾッコンなのに?」

「…そんなわけないよ…。
仁王は私のこと好きじゃない」

「…ふふ。良いこと教えてあげるよ」

「?」

幸村くんはにっこり笑う

「仁王はね…キミ以外に付き合った子、いないんだよ」

「…え「余計な事ばかり言ってくれるの。幸村。」

「……?!」

「おっと。噂をすれば、だね」

後ろを振り向くとそこには仁王の姿
走ってきたのか…心持ち息が切れている気がする

「とりあえず手、どけんしゃい」

「くす、ごめんごめん」

「コイツは俺のもんじゃ。いくら相手が幸村でもやれんのー」

「でももう別れたんだろ?だからもう仁王のじゃないよね?」

「別れた覚えはない」

「彼女がそう言ったんだよ」

「……………。」

ぐい、とひっぱられた

よく分からなかったけど、唇に当たる柔らかい感触。

「………なっ…?!」

「へぇ…こんな公の場で堂々と…仁王もやるね」

クスクスと笑う幸村くん。

ぼすっと仁王の腕に収められる。

「渡さんよ」

「クスッ…からかうのもこのくらいにしようかな。邪魔者は帰るよ。」

「そうしんしゃい」

幸村くんは私の横を遠すぎる時、ぼそっと呟いた






「ほらね」








「…なぁ、別れるなんて言わないでくれ」

「……………。」

「俺はお前さんが好きじゃ…。」

「……………。」

「言わなかったのは…」

仁王が私を抱き締めた

「…恥ずかしかったから…」







(無理じゃったかのー…)





「…無理よ」

「恋は盲目、ってな」















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照れ屋さんな仁王
絶対に仁王は女たらしじゃない!































































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