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□ポケットの中の温もり
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「やっほー伊武くん」
「おはよう。」
私達の日課。
朝は一緒に登校すること。
「…はぁ…寒いよなぁ…嫌んなっちゃうよなぁ…」
今ではこのぼやきを朝聞かないと落ち着かない。
「あげるよ」
「ん?」
私はカイロを伊武に渡す。
「…いらない。」
「んなっ…!」
こいつ人の好意を…!!!
「あんたが寒いじゃん。」
「えっ…!わ、私は…だいじょ…くしゅんっ!」
「大丈夫じゃないだろ。…全く…全然嬉しくないし。むしろそういうの迷惑。」
「うううう…だってー…」
「……………。」
ふと伊武くんが私の手を取る。
「うあっ」
そして自分のポケットにつないだままの手をつっこんだ。
「…こうすればあんたも俺もあったかい」
ポケットの中の温もり
(俺だけあったかくたって仕方ないだろ?)
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伊武くんも大好きっすー
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