[>short

ポケットの中の温もり
1ページ/1ページ


「やっほー伊武くん」

「おはよう。」

私達の日課。
朝は一緒に登校すること。

「…はぁ…寒いよなぁ…嫌んなっちゃうよなぁ…」

今ではこのぼやきを朝聞かないと落ち着かない。

「あげるよ」

「ん?」

私はカイロを伊武に渡す。

「…いらない。」

「んなっ…!」

こいつ人の好意を…!!!

「あんたが寒いじゃん。」

「えっ…!わ、私は…だいじょ…くしゅんっ!」

「大丈夫じゃないだろ。…全く…全然嬉しくないし。むしろそういうの迷惑。」

「うううう…だってー…」

「……………。」

ふと伊武くんが私の手を取る。

「うあっ」

そして自分のポケットにつないだままの手をつっこんだ。

「…こうすればあんたも俺もあったかい」




(俺だけあったかくたって仕方ないだろ?)







[>comment
伊武くんも大好きっすー







































.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]