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今日風邪ひいたから学校休むって伊武にメールしたら馬鹿じゃないのって返事きてその5分後に家に来た。


「…学校は」

「さぼる」

「何言ってんのー…ゴホッ…」

「ほら…あんた一人なんだろ?」

「学校行け」

「やだ」

「行けー」

「あんたが心配で行ったって仕方ない。」

「……………はあ」

「だから俺が看病する。…ここまで言ってまだ学校行けとか言ったらまじ最悪だよなー…空気読めないにも程があるよなー…。」

「わかったわかった。お願いします」

「うん。」

とりあえずこれ、とぼそぼそ言いながら出したのは冷えぴた。

買ってきてくれたの?と聞くと「うん。」と言いながらぺたっと私のおでこに貼ってくれた。

「それからこれ」

「…?」

「漬物」

「おい見舞品に漬物って初めて聞いたぞ」

「…何か文句あんの?」

「いえすいません」

伊武は「一番気に入ってる漬物なんだから感謝しろよな」とかぼやいてる。
…まぁ有り難く頂こう…。

「じゃあ俺お粥作るから」

待ってて、とキッチンに向かう伊武。

「あ」
と立ち止まると振り替える。

「エプロン、どこ」

「…クッキングパ…いやそこの棚の中」

伊武はピンクのエプロン(これしかないのだ)を十秒程眺めていたが「まぁ制服が汚れるよりは…」と付け始めた。

「はわー…あんた良いお嫁さんになるよー」

「…じゃああんたは婿か」

「おー伊武が嫁なら良いかもねー」

あはは、と笑うと伊武がびっくりしたような顔で「…まじ?」とあわてていた。

…こいつ…かわいいな

「万更でもないぞー」

「…じゃあ俺あんたと結婚するから。…ここでやっぱり冗談とか言ったら最悪だよなー…俺大恥かくよな…」

「言わない言わない」

「…あ、そ」

いや伊武まじかわいい

暫くしてお粥ができたようだ。
伊武が持ってきた漬物を入れてレンゲと一緒に持ってきてくれた。

「ありがと…」
起き上がって受け取ろうとすると伊武はそれを制した。

「…良いよ俺が食べさせるから」

「…えっまじで?」

「…不満なの?」

「滅相もない!お願いしますお願いします」

「…ふっ…しょうがないなぁ…全く…」

伊武が食べさせてくれるなんてことが今までに一度でもあっただろうか、いやない。
今日は伊武らしくなく優しい。…なんて言ったら怒られるだろう。

たまに「…美味しい?」と聞いてくる伊武に萌えた。いかんたるんどる!熱上がりそー!

「ありがとう美味しかった」

「…うん」

伊武が食器を片付ける。
てかエプロン似合いすぎだろう。

「…あ、食器良いよそのままで」

「…良いよ」

何と優しい伊武くん!!
いつものボヤッキーからは想像できないわ!!

「…あんたさぁ…俺のこと普段どう見てんの…ひどいよなぁ…普段は優しくないって言うのかよ…あんまりだよなぁ…」

「いやーまじありがとう愛してる」

「……そうやってごまかすなんて…ずるいよなぁ…」

「へへー」

全く、と言って伊武は笑った


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