しょーと


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「へへっ」

トレイにケーキを乗せてにっこにっこしながらあたしの前に座る。

「まずは5種類だぜ!」

「んーっおいしー!」

「だろ!何たって俺のオススメの店だからな!」

「やっぱ甘いものといえば裕太だよね!」

「まぁな!」

裕太はまるで子どものようににっこにっこしながらケーキを頬張る。

「…………。」

「ん。…なんだよ」

少し頭を傾けてあたしを見る裕太。(かわいすぎる)

「あ、いやかわいいなぁと思いまして」

「………………かわいい?」

む"っとする。
何か犬みたいだ。

「かわいいって何だよ。嬉しくない。」

「へへへ、ごめんごめん」

「…………。」

何かを考えながらケーキを頬張る裕太。

あ、ハムスターみたいだ。

夏休みの自由研究は裕太でも良いかもしれない。

「お前の方がかわいいだろ」

「え?」

「あーーーーっ!何でもない!」

ぷいっとそっぽを向く裕太。

はぁ…今ハムスターがかじかじひまわりのタネを食べているところを想像した私は罪の子なのかしら…ほろり。

「裕太。」

「んー?」

「結婚しよ」

「んがはっ!あ、アホか!!何言ってるんだよバカか!!」

おーハムちゃんが顔を真っ赤にして怒った。

「かわゆ〜〜〜」

あ、思わず口に出してしまった。

「何なんだよさっきから!」

「いやぁ。」

「何でお前がプロポーズするんだよバカ」

「んぇ?」

「な ん で も な い !」








さっきから聞こえないふりをする私はきっととっても意地悪なんだろうな。なんてケーキを一口食べて、裕太を見て笑った。

「あー紅茶がおいしー」

「…………。」




(こいつ絶対わざとだ…)



































































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