銀魂
□6月の花嫁
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失恋なんてかわいいもんじゃない。
もう手の届かない、遠いところに行っちまった。優しくしてくれた近所の年上の女に幼いながらに恋をしていた。
今よく考えるとバカバカしい話で。年の差だって一回りは上だったきがする。でも俺はマジでそいつと結婚する気だった。
それが無理だと気付いたのはそいつの結婚式に呼ばれたとき。
白いドレスに身をまとって旦那になるやつに嬉しそうに笑いかけてるそいつを見たとき。
ああ、こいつはもう人のものになるんだと実感した。
「晋助くん!」
俺をそう呼んでくれるあいつはもういない。
6月の花嫁
俺もいつか新しい命を誰かとつくるのだろうか
070623