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教授と変人3
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「今晩は、先生」

「遅い。30分の遅刻だぞ、Ms.ラブグッド。罰則の為の呼び出しだというのに遅れて来るとは何事だ。レイブンクロー5点減点」

「ちゃんと時間の10分前に寮を出てきたんだよ。でもね途中で、…えーと、何て言ったかしら、スリザリンの…そう、ドラゴンみたいな名前の」

「ドラコ・マルフォイか?」

「そう、その人がアタシが被っていたお面をいきなり取り上げるんだモン。追いかけてたら遅れちゃった」

「…君は我輩の研究室に被り物をつけてくる気だったのかね」

「お面だよ。父さんがアフリカに行ったときのお土産なの」

「面だろうが被り物だろうがどちらでも良い。罰則に来るのに変なものを身に付けてくるな」

「あとでちゃんとマルヒィに返してもらわなきゃ」

「マルフォイだ」

「返してもらったら先生にも見せてあげるね」

「やめろ。この部屋に得体の知れないものを持ち込まれてはかなわん」

「だけど父さんは、あのお面には闇の魔術が込められてるって言うんだ。アタシにはよく分からないけど」

「何?そんな危険なものを送ってよこしたのか、君の父親は」

「それからね、この間はジャパンの人形が届いたわ。『こけし』っていうの。とってもシュールな顔をしてるんだ」

「まさかそれにも闇の魔術が掛けられてるなどと言う気ではないだろうな」

「バカね、掛けられてる訳ないじゃない」

「ばっ…!?君は教師をなんだと思っているのだ!レイブンクロー10点減点!」

「先生は本当に減点するのが好きね。見てて楽しくなるわ」

「自分の寮が減点されているというのに随分と余裕だな、Ms.ラブグッド。レイブンクローの減点の原因はほとんど君だということを自覚して―…

…ミス?何処を見ているのだ」

「ふふ、あの猫のホルマリン漬け可愛い。こっち見てる」

「今話しているのは我輩なのだがね」

「話し続けてていいよ。聴いてるから。」

「あ、こら、うろちょろし始めるな!そして棚の物に触るんじゃない!その引き出しを勝手に開けるはやめろ!!」

「あら、この瓶詰めは何の薬?」

「その薬は劇薬だ、飲んで命が助かるものではない!
と言ってる側から開けようとするな!
ああ!もう良いMs.ラブグッド!この部屋から出て行きたまえ!」

「あら、言われてみればそろそろ夕食の時間ね。
じゃあ、先生。さようなら。また明日の薬学の授業で。」





「…全く、あの娘は一体何しにこの部屋に来たのだ、迷惑な。」

「罰則受けに行ったのに、結局何もしなかったなー。ラッキー」




*


うまく丸め込まれた先生と、図らずも丸め込んでしまったルーナ。

先生に至っては罰則の為にルーナが来たことを忘れてます。まぁ、すぐに「あ!」って思い出しますが(笑)


ああ、楽しかった!



*

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