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□特殊能力ってやっぱりカッコイイと思う
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「なあ、直輝……ちょっと頼みたいことがあるんだよなぁ〜」
「どうしたの?いきなり」
「優しいお前なら、協力してくれるよなぁ?
ほら、協力したら色和も喜ぶ」
「…日比谷さんが?」
「そうやなぁ…うん、嬉しい。
アタシ、今めちゃくちゃ困ってんねん…協力してくれへん?」
「……仕方ないな、2人がそう言うなら…協力するよ」
「よっしゃ!!
直輝ゲットだZE!!!」
「ポ○モンみたいなやな。」
「で…何をすればいいの?」
色和は端的にこれまでの経緯を話した。
こういう時に素早く話をまとめることが出来るのも、色和の頭の回転が早いからだろう。
「…というわけで、音兎がどこに連れ去られたかを予知能力で捜して欲しいんや」
「でも、俺はまだ未熟で…予知能力って言っても曖昧にしかわからないよ?
お姉さんのことだって、名前とかしかわからなかったし…」
「何でもいいから、手がかりが欲しいねん。頼むわ」
「…わかった、やってみるよ」
そう言った直輝は目を閉じる。
今、彼には普通の人間には考えられないような世界が広がっているのだろう。
しばらくして目を開いた彼の瞳からは、一筋の赤い涙が流れ落ちた。
*