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□宿泊研修とは言えど、結局苦労するのは1人だけ
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しばらくすると『ドドドド』という凄い轟音と共に2人のもとへやって来る少年。
舞咲は真実を言ったまでなのだが…
「おい、舞咲!
あんな大声で変なこと言うんじゃねぇ!!」
「いやいや、事実だろ。
ほら、上のナレーション見てみろ」
「そうそう、なんだかんだで忘れてる設定っぽいけどアンタは異常なまでの変態やから一組におれるんやで」
「お前等、こんな時だけ意気投合するなよ!!
…しかも色和の言い方は妙に傷つく!!」
半泣きになりながら主張はするも、事実は否定しない岳斗。
というか、色和グッジョブ。
「お、アタシだけナレーションに褒められとる。
こんな経験、初めてやからテンション上がるわぁ〜」
「あぁ!いいな!!
ズリィよ色和だけ!!!」
「このナレーション、やっぱり見えるんだな。
会話してるみたいだ」
「うおっ!かっちー
……いつの間に…」
ただでさえうるさい変態でイラついているのに紙っぺらみたいに薄い影の担任までもがやって来るとは、この人もたまったもんじゃないだろう。
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