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□荊に囚われたお姫様
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「そのままや。
将来の社会活動のために1週間、任された仕事を手伝う……シンプルやろ??
で、そのトライアルウィークを来週に予定してんねんけど…」
「…来週?聞いてないぜ??」
「だって言ってへんもん」
愁助の問いに、サラっと答える色和。
あまりの清々しさに呆然とするも、愁助は言った。
「何で言わなかったんだ?」
「"言わなかった"んやなくて"言えなかった"んや。
特に舞咲には……な」
「……ウチには??」
色和の言葉に首をかしげる舞咲。
色和は言いづらそうに話し出した。
「実は、アタシらは直輝を合わせた6人で班を作って海の家を手伝うことになってん」
ふんふんと頷く舞咲以下3名。
色和によれば、今回のトライアルウィークは6人セットの班になって行う形式らしい。
「今回は、一つの場所に2班が配置される。
やから海の家にはもう1班一緒に行くんやけど……」
そこで一旦言葉を切って、舞咲を見る。
そんな色和の仕種に舞咲は嫌な予感がした。
そして、その予感はまさに的中することとなる。
「…その一緒に行く班のクラスが…………12組らしいねん」
「いやぁぁぁぁぁあああああ!!!!!!!」
舞咲はこの世のものとは思えない叫び声をあげた。
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