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□涙を流した日々は幾億にも重なり合って大きな雨となる。
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「このチームの監視役を任された葛田だ!
俺の言うことは厳守するように!いいな?
守らなかったヤツは半殺しだ」



「「「「「「「「「「はーい」」」」」」」」」」




葛田によって収集されたメンバーは、一斉に返事をする。
だが、まだ舞咲と色和は帰って来ない。

葛田はメンバーが足りないことに気付き、尋ねた。




「……括弧の数が足りなくないか??」



「マーちゃんと色和ちゃんが…いません」



「…またアイツらか…」



「………」




澪は葛田の呟きに何かを言おうとするが、その口は開いただけでまた閉じられてしまう。

直紀はそんな澪の様子を横目で見ながら、葛田に言った。




「彼女達には俺から伝えておきます」



「ああ…頼む藍原。
まあ、今日は長いバスの移動で疲れた者もいるだろうから、一日休もう。
担当者には俺から言っておく。
だが、ひとつだけ注意しておけ……イザコザだけは、絶対に起こすなよ



「…なんだよ?ソレ」




葛田の気迫のある言葉に、聞き返す愁助。
しかし葛田は『自分で考えろ』と一言だけを言い残して去って行ってしまった。




「色和…ちゃん?」




そう澪が呟いたのと、葛田が去って行ったのは、ほぼ同時だった。

雨が止んだ海岸にたたずむ色和は、信じられないくらい恐ろしい眼をしていた。















……ように見えた。










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