L

□契約と言うものは大抵は呆気ない。
2ページ/6ページ






「っ!!!」

目の前の光景は凄いものであった。澪とみーくんを中心とする大きな魔法陣。その魔法陣が一層、大きな光を放出しかかと思うと、目の前に居たのは、澪と、そして




黒髪の青年。



「みーくん…?」


恐る恐る聞く澪にみーくんは優しい笑いを浮かべる。そして、澪に抱き着いた。よっぽど嬉しかったのであろう。しきりに、澪!俺、澪を守るから!と言っていた。その様子を見ていた舞咲は呆気にとられる。


「びっくりした?」


隣から言われる声に舞咲は目を向けると、ニコニコした顔の風真がいた。ところでさ、そう続ける風真に舞咲は眉をひそめる。早く澪の所に行きたいんだが…、と思いながらも聞くのはツンデレが芽生えたからだろうか。(ああ、おめでたい。)

「少年ってさ、澪チャンにマーちゃんって呼ばれてたよね?恥ずかしく無いの?男なのに、どっちかって言うと、マーくんじゃない?」


そう風真が言った瞬間、後ろから笑い声が聞こえる。ハイドである。風真が舞咲を男と勘違いしてる所に笑ったのであろう。確かに、舞咲は顔は男に似てる…顔だけではない、まな板の様な胸もだ。舞咲はため息をつく。


「女、だよ。おーんな!本当は、男、って言いてぇとこだが、テメェには勘違いで殴った借りがなるから…な、」


そう言う舞咲を見て風真は止まる。そして、目線を下にしたかと思うと、ボソリと言葉を発する。


「それ、本当にむ、胸…?………触っていい?」


「「死ね!!!」」


舞咲とハイドの声が重なる。そして、後からかまされる舞咲の蹴り。…なんというか、

ご愁傷様です。





次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ