*イナズマイレブン*

□怒りの爆熱
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円「よし、来い!!」


2回自分の頬を叩き、ゴール前で構える円堂。

対立するように、ボールに足をかける豪炎寺。


部員は息を呑んで見守った。



豪「ファイア…トルネード!!」

円「ゴッドハンドぉ!!!」


ボールは円堂のゴッドハンドにぶつかっていく。
円堂は踏ん張るが、押されている。


円「ぐっ…だぁぁ?!!」


ボールはゴッドハンドを破り、円堂の腹にあたり、円堂ごとゴールした。


豪「っ!!円堂!!」


泣きそうな顔で駆け寄る豪炎寺。


円「うっ…!」


豪「円堂、円堂?大丈夫か?!」


部員の皆もゴールに集まって、円堂に駆け寄った。


吹「キャプテン、大丈夫?」

一「円堂!」

円「あ、ああ…大丈夫だ。」


地面に手をつき、立ち上がる円堂。


豪「本当に大丈夫か?」

円「ああ!今のシュート、最高だったぜ!!
やっぱりお前はすげーよ!!」


両拳を握り締め、嬉しそうに話す円堂。

部員はホッとした表情だったが、対照に豪炎寺の表情は曇った。


円「ん?豪炎寺?どうしたんだ?」

豪「いや…なんでもない。」

鬼「豪炎寺。さっきのシュート、怒りに任せて蹴っただろ?」

豪「…!!」


鬼道の言葉に、目を見開く豪炎寺。


円「へ?怒り?」

鬼「…。」

豪「…。」


きょとん、とする円堂。
顔をそらす豪炎寺。


円「あ、そういうことか!!」


ひらめいたように声をあげる円堂。


円「豪炎寺、俺に嫉妬したのか!」

豪「バッ…!!!!」


馬鹿、と言おうとした豪炎寺だったが、言葉がでなかった。


円「豪炎寺…俺、感動!!」

豪「は、はぁ?!」


円堂は言い終わると同時に豪炎寺に抱きついた。


豪「え、円堂!何してるんだ!」

円「だって豪炎寺が可愛くてよ…!!
あー、好きだぜ豪炎寺ぃーっ!!」




立「!!Σ」




豪「円堂…皆が見てるだろ!」

円「いいだろ、公認なんだから!」

豪「そういう問題じゃないだろ…。」


1人テンションがあがる円堂と、頬を赤く染めて顔を逸らす豪炎寺。


吹「はぁ…全く、みせつけてくれるよね。」

立「うぅ…円堂さん…。」

綱「…。」

土「あー、篤い篤い。」

一「ほんとだよね。」



壁「にしても、やっぱり豪炎寺さんはスッゲーストライカーッス!!」


ここで壁山が感動しながら話した。


鬼「ああ、そうだよな。」

吹「ほんと、凄いよね。
でも、僕も負けないよ?」

立「雷門イレブンの皆さんは凄いですよ!!」

一「お前もその雷門イレブンなんだからな?」

立「わ、そ、そうですね…なんか改めて凄いです!」

綱「ははは!可愛いな立向居ー!」

立「そうですか。」

綱「なんだよ、その冷めた反応?!」

立「綱海さんのせいで鬼道さんに誤解されそうになったじゃないですかー。
!!まさか、他の皆さんにもあんなこと言ってるんじゃないですよね?!!」

綱「うっ…。」

立「…綱海さぁぁん!!!!」

綱「あは、悪い悪いー。」

立「悪い、じゃすみませんよ!!」

綱「悪かったって!」



壁「スッゲェストライカーの豪炎寺さんと、リベロで元キーパーの円堂さん、
お似合いッス〜!!」

豪「…!!」


壁山の発言にまたもや頬を染める豪炎寺。


円「ん、でもさー、」

豪「?」




円「昼は豪炎寺がストライカーでも、



夜は俺がストライカーだよな!」




…………………………。




立「え、ええええ円堂さんっ??!!!」

綱「もーそんなことまでしてんのか、すげぇな!!
よし立向居、俺達も負けずn「綱海さんは黙っててください。」…立向居ぃー…。」

鬼「ば、馬鹿!!円堂、お前自重しろ!!」

円「えー?」

一「まさかの爆弾発言だね!!」

吹「あはは、キャプテンがそんなこと言うなんて意外すぎるなぁー。」

鬼「豪炎寺、お前もなんとか言え!」

豪「…。」

円「?」

鬼「豪炎寺?」

豪「…。」

円「ん?どうしたんだ、豪えん…、」



豪「…爆熱ストーーーーーーーォォム!!!!!!!」

円「ぐわぁっ!!!!!」

豪「馬鹿、馬鹿円堂!!
お前なんて、最低だ!!」


かつて無いほどまでに顔を真っ赤にして、円堂に向かって爆熱ストームを放った豪炎寺。


立「す、すごい威力です…!!」


円「っぅ…ご、ごめん…。」

苦痛に顔を歪ませながらもへにゃり、と笑った円堂。
プルプルと震えながら腕を豪炎寺のほうへと伸ばす。


豪「…。」


真っ赤なままの豪炎寺は、顔をプイ、と逸らした。


円「今の…すっげぇ良いシュートだった…ぜ…。」


―――パタリ。


円堂の伸ばされた手が、地面に落ちた。


豪「円堂?!!」


瞬間的に豪炎寺は円堂の元に駆け寄った。


円「はは…流石に今のはキツかった、な…っぅ!!」

豪「円堂?!大丈夫か?!」


眉を下げ、今にも泣きそうな目で円堂を抱き起こし、心配する豪炎寺。


円「ああ、大丈夫だぜ…。」

豪「ごめんな…円堂。」

円「俺こそ、ごめん。
豪炎寺が嫉妬してくれたり、皆が認めてくれてるのが嬉しくて…、
つい、調子に乗っちまった。

心配してくれてありがとうな!」

豪「円堂…!!
っ……その、好き、だ。」

円「豪炎寺…!!!!」

豪「…っ!」


自分で言っておいて、恥ずかしくなったのか豪炎寺はまた頬を染めて目を逸らした。


円「俺も大好きだー!!」






綱「お前らイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャイチャとしやがって…。」

吹「完璧に僕達のこと忘れてるよね?」

綱「俺だって…俺だって立向居とイチャイチャしたいわぁぁぁぁ!!!!!」

立「?!!」


綱「ツナミブーストぉぉぉぉ!!!!」


円「つ、綱海ぃ?!!避けろ、豪炎寺!!」


円堂は腕に力を込めて、豪炎寺を突き飛ばした。


円「っだぁぁ!!」

立「円堂さん??!!!!!」

円「…っ…。」


豪炎寺を庇うので精一杯だった円堂は、綱海の必殺技、ツナミブーストを避けきれず、
受身もとれないまま直撃した。


豪「円堂?!!!!」


立「円堂さぁぁん!!!


っっ!!…綱海さん!!!!!!!!
…ムゲン・ザ・ハンドぉぉぉ!!!!」

綱「ぐぁっ!!
立向居、立向居、し、絞まるっっ!!」


立向居は目に涙を浮かべながら本能の赴くままに綱海の首を絞めましたとさ。

そして円堂と豪炎寺のイチャイチャが再スタートしたのは言うまでもないのだった。



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