ヤンメガ*シリーズ

□からり、晴れた
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翌日は、晴れだった。
からり、晴れた空から光が眩しい。


「昨日はあんなに雨だったのにな」
まったく想像がつかねえな。こんなに晴れた空が、昨日は真っ暗だったなんて。

上を見上げてぼーっとしていると、親父の声が俺の頭を揺らした。
「ぼーっとしてんじゃねえ!もう時間が無ねえんだ、早く行くぞ大地」
ンなでけえ声出さなくても分かってんだよ。うるせえな。


「あちらに迷惑かけんじゃねえぞ」
くわえ煙草をしたまま、親父が背中を向けて俺に言った。
「・・・分かってるよ」

「気に入らねえか」
「当たり前だろうが」
急に許婚がいる、って言われて、それでいきなり会え、とか。
何なんだよ、それ。
「そうか」
親父は背中を向けたままで、何を考えているのか分かりゃしなかった。
けど、

「・・・すまん」
しばらく、無言でいた親父が、ぽつりとそう、言葉を漏らした。

「馬鹿野郎。謝ってんじゃねえよ」
責められねえだろうが。
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