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05/15(Sat) 18:31
『薔薇―そうび―』読ませていただきました☆
朔夜

う、美しい……!!
『いつまでも果てしなく落ち続けるかのように見える砂時計の砂も……いずれ時が来れば必ずや虚となる。』
『散りゆく寸前の自分の恋とは裏腹に、咲き誇るこの花々を抱えて微笑む銀時を……見れればそれで…』
『嘗て銀色に照らされた世界は今、光を失い……全てが灰色に見える。』
等々…っ!なんてなんて儚くも美しい表現!うっとりしてしまいます!

そして……
せつな――――っ!!

縁談なんか断るつもりだったのに…その唯一の理由であるところの銀ちゃんに、引き止められるどころか逆に勧められてしまって。あげく「結婚しようがしまいがもうオワリね」などと強制終了…。
これから先ずーっと続く、愛しい人のいない人生を空虚な面持ちで思う土方がせつなくてせつなくて…。

しかしですね…強制終了させた時の『ご利用ありがとうございましたー。またのご利用はお待ち致しません。』という銀ちゃんの台詞が…。
いかにも銀ちゃんが言いそうな台詞なんですが…この、本気なんだか冗談なんだか聞く方が判定に苦しむような言い様に、銀ちゃんの心中で繰り広げられた激しい葛藤が透けて見えるような気がします。

「俺だって本当はこのままでいたいけど…コイツ(土方)のことを思うなら、フツーに結婚した方がいいに決まってる。ましてやこれだけの良縁とあっては尚更…。俺なんかとこんな不毛な関係続けてたって何にもならないし。俺はそれでも大丈夫…だ…よね…?」

土方の未来を慮って別れを決意したけれど…。
決意した以上、それを覆す気はないけれど…。

“もし…もしも土方が、それでも俺と…って言ってくれたら……?”
すべての未練を断ち切ったつもりでも、そんな一縷の期待だけは…どうしてもどうしても捨て切れなかったのではないでしょうか?

あれは、そんな複雑な心理の末に導き出されたギリギリの台詞だったのではないかと…そんなふうに思えてなりません!

『その後、何を言っても聞く耳を持たなかったこの男。』
土方からはそう見えても仕方がありませんが…。
銀ちゃんは…“聞く耳を持たなかった”のではなく、“持つわけにはいかなかった”のだと思います。

耳を傾けてしまったらせっかく断ち切ったものたちにまた侵食されてしまうから。
また一からそれらを排除していくのはあまりに辛いから。
だから。いっそ一種の思考停止状態になっている今のうちに、婚姻が成立してしまえばいい!
そんな気持ちだったのではないでしょうか。



PC
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05/15(Sat) 18:33
続きです☆
朔夜

土方は山崎に聞いて初めて知ったようですが、銀ちゃんは知っていたのでしょうね…ブートニアの由来を。
そして、最後の最後で密かな賭けに出てみた。勝つことなど最初っから望んでいない、おそらくは自分の気持ちに区切りをつけるためだけの…それは賭けとも呼べないようなささやかな行動…。

結論から言えば、あの日土方が花束を持っていったことこそが、まさに大正解!だったわけですよね。
花束が無ければ銀ちゃんだって、あんな行動を思いつきもしなかったでしょうし。そもそも現物が無ければやろうにも出来ないし。

この大逆転劇の影の立役者は、屁怒絽、そして山崎である!と言えるでしょう。
いやー、山崎、またもいいシゴトしてますよねーっ!ホントいいヤツ!山崎ブラボー!

薔薇の花言葉については諸説ありますし、ここではたぶん最も一般的であるところの「愛・情熱・私はあなたを愛しています」等と考えるのが自然かと思うのですが、調べてみたら、あまり一般的でないものの中に「我が心君のみぞ知る」なんてのがありまして。なんか、私的にはソレがかなりしっくりきました。どうしても直接表現が出来ない銀ちゃんっぽくありません?

銀ちゃんに贈られた花の意味を土壇場で悟った土方。
ここまで整った縁談を蹴るなんて、よっぽどの覚悟が要ったことでしょう。それでも。
ボロボロになって。大事な真撰組や恩ある近藤・松平に泥をかぶせることさえ已む無し!と腹をくくって。
“もう…アイツは来ない”と思っているだろう銀ちゃんの元へ戻るために…。
土方…カッコイイぞっ!

そうしてやっと辿り着いた、本当の幸福。ずっと一緒に生きてゆくことを誓って。
ぅわぁーん!ヨカッタよおぉぉっ!!

通常モードの、ガキくささフルスロットルで言い合いをする二人も微笑ましくてよいですが、こういったしっとりムードもジーンときますね。銀ちゃんの台詞は相変わらずツンデレですが、それもぎゃあぎゃあ喚くんじゃない“大人のツンデレ”ってカンジですごく…イイ。

一転、後書きでは笑わせてもらいましたよ。
「こ、こ、こ…」を繰り返す土方への銀ちゃんの台詞がっ…もー最高です(笑)

『薔薇』でじゅうぶんおナカいっぱいまで堪能したハズなのに、そんな元ネタチラ見せされたら…そっちバージョンも読んでみたくなっちゃうじゃあナイですかぁぁっ!!好きなモノに対する読者の欲望には底がないんですよぉ〜(←脅し…!? イエイエ決してそういうワケでは…^^;)。



PC
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05/17(Mon) 20:29
☆朔夜様☆
翡翠

ご感想ありがとうございました!
はわわ……うっとりしていただけたなんて光栄です!今回はほぼ全編土方くんのモノローグですね。(ちょっと彼にしては格好つけすぎかな?)と思いつつもこういう表現が好きなもので☆違和感無かったようで良かったです☆

別れを告げたときの銀ちゃんのキモチですか。うーん。冒頭の「五月の陽光は性質が悪い……らしい。夏の陽射しのように触れるだけで痛みを伴うような烈しさは無いクセに、此方が油断しているとゆるやかに……だが、確実に膚の奥深くにまで浸透する。」が代弁していますかねえ。

銀ちゃんとしてはいつものように(?)「面倒になったらそれで終わりでいっか」と気楽に始まった筈の関係なのに、いつのまにか土方の想いが心地よく……手放せなくなってしまった自分に焦ったと思いますよ。

土方の縁談を聞いたときの銀ちゃんのキモチはまさに朔夜様のご指摘の通り、一種の思考停止状態。自分の気持ちに向き合うのも辛くて…自分が辛いということを認めることすらも辛い状態だったのではないかなと思います。

「これだから五月の陽光はイヤなんだ……油断してたら大火傷だぜ」

こんなことをぼやいていそうです。酷く悲しげな顔で。

☆続きます☆

PC
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05/17(Mon) 21:01
☆朔夜様☆
翡翠

銀ちゃんはブートニアの由来を知ってました。というか、十六夜の銀ちゃんは結構博学だという設定です☆
(松陽先生&高杉、時々ヅラが色々教えていたと思うんですよ☆その気になれば何でも(昼間のあーんなことから夜のこーんなことまで♪)こなせる銀ちゃんの素地は松下村塾で仕込まれたと妄想しております(笑))

銀ちゃんは土方が自分の行動の意味に気づくことはないだろうと思いつつ、「本当は……お前のこと」と言葉に出来ない、出してはいけない想いこめて、渡したのだと思います。それは朔夜様のおっしゃるとおりささやかな賭けでもあり、恋に終止符を打つための密かな儀式でもあったのかな、と。

最後のシーンはなんだか言葉足らずかも……と思っていましたが“大人のツンデレ”だなんて素敵なお褒めの言葉をいただきまして一安心です。本当は裏設定で銀ちゃんは土方の胸ポケットから抜き出した煙草を一本だけ吸って、土方の薫に包まれながら眠りにつこうとしたなんてこともあったのですが、書こうとすると妙にくどくなってしまって。伏線を回収できずに放置といういつもの状態になりました☆

紅の薔薇の花言葉、いろいと調べていただきましてありがとうございました!「我が心君のみぞ知る」は、わたしも知らなかったのですが、銀ちゃんらしいですよね!古典的な言い回しも素敵だと思います。

薔薇の花言葉は色や蕾の組み合わせによっても様々らしく、「あのことは永遠に秘密」や「どんなに貴方が不実でも……」なんていう意味も出来るそうです。ギャグでは土方が何も考えないで「黄色い薔薇」(薄らぐ愛、笑って別れましょう、嫉妬など)を抱えてくるのも考えていました☆そんな不器用さも土方の魅力かなと(笑)


翡翠拝

PC
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05/19(Wed) 17:35
朔夜

レスありがとうございます!(&わざわざ拍手レスまで…お手数おかけしました(汗))。

「タチが悪い」と感じつつも、その日差しを全身に受けながら心地よ〜くうたた寝をしていたワケですからね、銀ちゃんは。冒頭の一説は、本当に作中での土方との関係を端的に表してますよね。

“どうにもならない事態”に直面した時の銀ちゃんが好きです。
その事態をどうにかしようともがく段階の、一段上に行ってしまった感じ。

投げやりに諦めるわけでは決してなく、“自分がそうしようと決めたことだから”、あることをあるがままに受け入れることを覚悟した時の銀ちゃん。
同時に、そのことで生じる一切の苦しみをもすべて自分が引き受ける覚悟もまた、している。

決して悲壮な思いからそうするのではなく、“だってそれが当然でしょ”と、何でもないことのように微笑う銀ちゃんは、本当に綺麗で…すべての不浄を削ぎ落としたような清廉さと穏かさに包まれていて。イメージ的に、まるで菩薩のようだ、と感じます。

今作では“土方の胸に花を挿す時の銀ちゃん”が、まさにそんな感じで。
すごくキレイ…なのに、胸が痛くなります。

「そこで諦めるなよーっ!悟り済ましちゃわないで、ちょっとは自分の幸せも考えてくれよぉっ!」とついついゲキを飛ばしたい気持ちにもなりますが。それでもやっぱり「そういう銀ちゃんってキレイだな…」と思ってしまうのもまた事実で^^;

そして、胸ポケから花と入れ違いで抜き取ったタバコ!
やはり、「タバコ=土方の匂い」ですから。終わった恋の形見として持ち去ったのかなぁ…??ぐらいに思っていたのですが、そんな裏設定があったとは!
かの裏設定には、「ソレせつなーっ!そして、そうやってやっと眠りという安息の中に逃げ込めた銀ちゃんが、ホントの“土方の薫り”で目覚めたりしたら…っ!ぎゃーっ!」とか大興奮で!削っちゃうの、もったいない伏線な気がしてしまいましたよ!

土方がもし黄色のバラの花束を持ってきてたら、銀ちゃんは何も行動しなかったかもしれませんね…。“土方が花言葉まで考えて持ってくるワケがない”と思いつつも、やっぱり自分の知識が邪魔をして、何の行動も起こせないまま静かに見送ったのではないでしょうか??…って、そしたらハピエンにならないじゃん!屁怒絽、花束に紅いバラ入れてくれてヨカッタ〜。

素敵な物語をありがとうございました!



PC
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